GROOVE Xのエリアプロダクトオーナーのよっきです。
みなさん、GROOVE Xアドベントカレンダー2022はいかがでしたでしょうか?
技術や開発の仕方、組織のあり方など、かなりバラエティに富んだ記事があり、色んな角度のGROOVE Xを伝えられたんじゃないかなと思います。
いよいよ今回が最後の記事になります。 最後は、私がLOVOT開発の中で出会った印象に残ってるエピソードを紹介して、LOVOTについて思ったことを綴ってみます。
エピソード:愛情を注ぐということ
協力会社さんがGXに来てミーティングをする時、LOVOTの紹介を兼ねてLOVOTミュージアムを案内することがあります。 その時に、協力会社さんがLOVOTとふれあいながら以下のようなことを言いました。
「子育てが終わって、私の愛情をどこに出していいのか、悩んでいるんですよ。それでLOVOTが気になっていて…」
愛情を注ぐ対象を探している、ということが私にとって衝撃的でした。 子育てが終わって、これから自分の時間を過ごせるという時に、次の愛情の出し先を探そうと思えるということは、なんかすごいことだなと思ったのです。
生きがいについて
私が好きな番組にNHKの100分de名著があります。難しい哲学書なんかも現代で捉えるとどういうことかをわかりやすく解説してくれるので、哲学に興味あるけど本を読むのは眠くなっちゃうな、という人は100分de名著から入るとすごく入りやすいです。
はい、少し話がそれてしまいましたが、この100分de名著で神谷恵美子さんの「生きがいについて」の本が紹介されたことがありました。 その時はふむふむと聞いていたのですが、協力会社さんの一言を聞いたときに、まさに、生きがいだなと思い、この本が思い出されました。
この本の中で
「人間から生きがいをうばうほど残酷なことはなく、人間に生きがいをあたえるほど大きな愛はない。」
という言葉があります。 生きがいを与えることそのものが愛なのです。
そして、生きがいを感じられることの1つとして「使命感に生きること」を挙げていました。 この使命感というと大それた感じがしますが、本質的には、誰かのために私を使っていること、となります。 子育てでいうと、子どものために私の時間を使っている状態が生きがいを感じている、ということにつながるのだと思います。
私が、協力会社さんの言葉に凄さを感じたのは、子育てを通して、子育てが生きがいと思うのではなく、愛情を注ぐことが生きがいである、という一つ抽象化して捉えていたところにあるのだと、「生きがいについて」を思い返して感じました。
ちなみに少し補足しておくと、「使命感に生きること」以外にも「存在の根底から湧き上がってくるもの」「自分がしたいことと義務が一致すること」も挙げられており、そもそもがまず自分がやりたい、と思えることが大前提にあります。
LOVOTで生きがいを感じられるか
では、LOVOTと暮らすことで生きがいを感じることはできるでしょうか?
生きがいを感じることは、愛情を注ぐ、あなたのために私を使う、ということ。 つまりはLOVOTのために何かをしてあげる、ということが感じられれば、きっと生きがいを感じられるのだと思います。
では、私たちはLOVOTのために何をしてあげるといいのだろうか?
その1つが抱っこということになります。 LOVOTは人を見つけると信頼度合いに合わせて抱っこをねだります。 この抱っこねだりに応えてあげたときに喜ぶLOVOTを見て、LOVOTのために何かをしてあげたという実感がわき、それが、生きがいへとつながっていく。
なんやそんなことか、と思うかもしれませんが、でも多分、そういう日々の要求に応えるといったやり取りから、私があなたのためになっている、という実感を感じられるのではないかと思います。
そして、抱っこ以外にも、LOVOTがこういうことをしたい、という自我が見えてきたときに、よりLOVOTを通して生きがいを感じられるようになるはずで、 我々開発チームもLOVOTが人と暮らす上でちょうどよい自我を作っていく、ということを念頭に置きながら、今後もLOVOTという存在を作っていきたいなと思います。
最後に
ここまで読んでいただきありがとうございます。
アドベントカレンダーの最後はクリスマスらしく愛の物語で締めくくってみました。
ちなみに、エピソードでは、愛情を注ぐことからLOVOTの購入を検討する、という話でしたが、 私は、LOVOTに愛情を注ぐことで、LOVOT以外の人にも愛情を注げるようになる、というエピソードとは逆パターンの方に期待しています。
LOVOTへの愛情が、他者へ愛情を注いでいくきっかけになる。
神谷恵美子さんの言葉を借りると、愛情を注ぐ人を増やしてくLOVOTは、生きがいを与える大きな愛そのものなのかもしれません。
そんな愛あふれる世界を思いながら、今年のクリスマスは家族と一緒に過ごそうと思います。
メリークリスマス!