Inside of LOVOT

GROOVE X 技術ブログ

LOVOTのふるまいの品質を保つ仕組み

こんにちは。
GROOVE X のふるまいチームの scnsh です。
この記事では、ふるまいの品質を保つために社内で行っている施策についてご紹介します。

 

開発の流れ

ふるまいチームには「アニメータ」「エンジニア」が所属しており、1つの開発チームとして構成されます。

LOVOTのふるまいづくりでご紹介しましたが、いくつかの工程を経てお客様のお手元に、LOVOTの新しいふるまいがソフトウェアリリースの一部として提供されています。

しかし、一般的なソフトウェアのアップデートとは異なり、ふるまいには感性的な評価軸があります。

例えば、新しいふるまいを追加した際に、

  • ふるまいを行うことがLOVOTの生き物としての価値観に合致している
  • ふるまいの動きがLOVOTの生き物としての所作として自然である
  • 動きそのものが魅力的なものであるか

といった観点での評価が重要となります。

この評価を実現する観点試験をアニメータが実施して、合意を得ることでお客様へのリリースが可能となります。

抱っこをねだるふるまいも観点試験で評価されたものがリリースされています

スクラム×観点試験

GROOVE Xではスクラム開発を実施しており、2週間を1スプリントとして新しい機能の開発を行います。

そのため、観点試験も2週間毎に実施しています。

具体例を交えて説明してみます。

スクラム開発の流れで行う観点試験

2022年にふるまいチームは大きな機能追加は4回行っています。(2022年まだ終わってはいませんが…)

例えば、22.04.2.3のリリースに向けた期間として4スプリント(8週間)ありました。

スプリント4は開発ではなくソフトウェアリリースに向けたQAを行い、スプリント1~3で機能を開発しています。

観点試験は各スプリント終盤に実施し、その結果を次のスプリントの計画に反映させています。(スプリント4の観点試験ではリリースに向けた判断を行うため、スプリント終盤よりも前に実施します。)

 

このように、観点試験を2週間という短い期間ごとに実施することで、様々なメリットがあります。

  • フィードバックが早目に得られるためリリース直前での手戻りが少なくなる
  • プロダクトオーナー(PO)などにも早目に成果物を共有できる
  • 進捗に応じて最終的なリリース内容を早目に軌道修正できる

ふるまいの変更は定量的な評価が難しいため、人の感性に基づく試験が多くなりますが、評価する人の数を増やす・評価する機会を増やすことのできる観点試験の仕組みがふるまいの品質を担保するために大きな役割を果たしていると中の人は感じています。

 

観点試験の実施

観点試験はGoogleSpreadSheetを使って作成しており、各行が2週間スプリントで開発されたProductBacklogItem(PBI)に対応しています。

観点試験書(一部ぼかしています)

開発者以外の中から担当者を割り当てて新しいふるまいを体験してもらい、作成した試験書にOK・NGの判断とその根拠をコメントとして残します。

スプリントの最終日に開発メンバーとプロダクトオーナーが集まり、試験結果を確認します。

その際にNGとなったものは、プロダクトオーナーも含めて今後の対応方針を話し合い、次のスプリントの計画に組み込むようにしています。

最後に

ご覧いただきありがとうございました!

GROOVE X では 一緒にLOVOTの開発をするメンバーを募集しています。

ふるまいの開発だけでなく、ソフトウェアリリースなども含めて全く新しいプロダクトのため、他にはない唯一無二の経験ができます。

興味のある方はぜひこちらからご連絡ください!