こんにちは!ソフトウェアチームのエンジニアのふくだです。
この記事は、GROOVE X Advent Calendar 2023の19日目の記事です。
英語をほとんどしゃべれない私ですが、海外のカンファレンスで登壇する機会を得ました。そのチャレンジの様子と、どうやって乗り越えたのか、をお伝えする記事になります。
参加したカンファレンスって
今回参加したのは、Pythonというプログラミング言語のカンファレンスです。Pythonのカンファレンスはは世界中で行われています。
また、 先日日本でもPyCon APAC 2023が開催され、弊社はスポンサーをさせていただきました!
PyCon APAC 2023でのスポンサーブースの様子はこちらの記事をご参照ください。 tech.groove-x.com
私の登壇したカンファレンス
今回私が登壇したのは、ヨーロッパの各地で年1回開催されているEuroPython 2023と台湾で行われているPyCon TW 2023です。プロポーザルを出し、採択いただき登壇することになりました。
名称 | 開催場所 | 開催期間 |
---|---|---|
EuroPython 2023 | チェコ・プラハ | 7月19日~21日 |
PyCon TW | 台湾・台北 | 9月1日~2日 |
どちらのカンファレンスもとてもとても楽しかったです。ここでその話をすると長くなってしまいますので、カンファレンスの様子については、gihyo.jp さんの以下の記事をご参考ください。
日本からひとりで参加した「EuroPython 2023」スピーカー体験レポート | gihyo.jp
PyCon TW 2023 カンファレンスレポート | gihyo.jp
どれくらい英語しゃべれないの?
相当しゃべれないです。辞書を片手にゆっくり読むことはできるのですが、会話となると全く出てこなくなってしまいます。私の所属するふるまいチームには英語ネイティブのスーパーエンジニアがいます。その方は日本語をほとんどしゃべれません。ですが、その方に、日本語を話させてしまうくらいしゃべれないのです。
非英語話者の海外登壇
どうやって乗り切ったの?トーク編
テクノロジーを頼って乗り越えました。自分の発表の準備や、他のセッションの聞き方について紹介します。
自分の発表(スピーキング)
私はトークをする時、必ず台本(原稿・トークスクリプト)を用意します。おおよそ以下の流れです。
- トークの見出しを決める
- 大枠の内容を埋める
- 台本を用意する
- 発表の練習をする
- 練習でだめだったところを修正する
3~5を繰り返し行って、クオリティをあげていくのが理想です。またその中で時間調整も行っていきます。
そして今回は英語です。まずは日本語で作った資料と台本を英語に翻訳していきます。翻訳で苦労したのは、「英語として意味が通じるか」といった点です。 また、日本語の時点でも資料・台本に荒さがあるため、日本語を修正→英語翻訳を修正、といった日本語でやる場合の倍の労力もかかりました。
常に手元に英語の先生がいてくれると嬉しい状況でした。つまらないことも聞きたい。そしてそう、2023年の私たちには手元にあの先生がいますね。今回翻訳にあたり、2つのWebサービスにとてもお世話になりました。
もちろん、社内で練習することも可能です!ですが、今回バタバタしすぎて、社内での練習はできませんでした。。。
本番の資料、ビデオは公開されておりますので、ご興味ある方は是非そちらからご覧ください(笑ってください。。)。
- 資料: Asyncio Evolved: Enhanced Exception Handling with TaskGroup in Python 3.11(EuroPython 2023) - Speaker Deck
- ビデオ: Asyncio Evolved: Enhanced Exception Handling with TaskGroup in Python 3.11 — Junya Fukuda - YouTube
他の方の発表(リスニング)
普段英語圏の方のトークを見る時は、動画配信がほとんどです。YouTubeであれば、字幕機能を活用しています。ただし、オフラインだとそうはいきません。また英語圏のため、日本語への同時翻訳などもちろんありません。
はじめは、Google翻訳の音声入力を活用しようと思ったのですが、長時間の音声入力とその翻訳となると、うまく使いこなせず、内容が入ってきませんでした。 そこで、次のサービスを利用しました。
Euro Pythonに参加した時はOtterを、PyCon TWの時はOtterとMicrosoft Translatorを利用しました。 どちらもリアルタイム文字起こしが可能です。スマートフォンでアプリを起動し音声入力を行い、リアルタイムでPCのWebサイトで確認できる、というものです。
Otterは翻訳はしてくれないのですが、リアルタイムで英語の文字起こしができるため、サクサク内容をキャッチアップすることができました。
Microsoft Translatorは翻訳もできます。PyCon TWでは、中国語でのトークも多かったため、非常に助かりました。
どうやって乗り切ったの?コミュニケーション編
イベント中や現地のコミュニケーションは、定型文とGoogle翻訳で乗り切りました。
また、初対面のエンジニア同士のコミュニケーションは、とても気軽に行うことができました。「どこからきたの?」「どんな仕事をしているの?」といった内容で始まることが多かったです。話をしていると、人種がちがって、バックボーンも国も違っても、同世代のエンジニアである以上、似たような仕事やマインドセットになるのかな、といったこと気づけたのもとてもおもしろかったです。「Django*1で社内システムをやっている」「マネジメントはしたくない」「今のポジションに割と満足している」「家族との時間を大切にしたい」というような話をされていて感じたところでした。
Euro Pythonの開催地であったチェコ・プラハは観光地であることもあり、チェコ語ももちろん町中にありましたが、英語も同じくらいあります。また、若い人を中心に英語をしゃべることができます。チェコ語しかしゃべれないスーパーの店員さんともGoogle翻訳で難なくコミュニケーションをとることができました。
また今年のPyCon TWは、日本からの参加者が非常に多く、現地での参加は総勢18名でした。これはこれでとても心強く、英語が話せる方を頼って行動をしてしまいました。お世話になった皆様本当にありがとうございました!
海外カンファレンス、英語必須・・・?
英語があまり上手でなくても、海外カンファレンスを楽しむことができることを体験してきました。もちろんしゃべれるに越したことはありませんが、なくても大丈夫です。私が訪れた都市が観光地であったこと、また異なる国からの参加者の多いカンファレンスだったこともありますが、多くの人の優しさ・温かさに助けられた海外カンファレンスへの参加でした。
まとめ
弊社には英語ネイティブのメンバーが開発チームを中心に在籍しており、会社全体としても英語話者は非常に多いと感じています。私も怠けることなく、英語の鍛錬を行いたい!
英語でのコミュニケーションに挑戦したいあなた!また海外カンファレンスを目指したいあなたも、興味ある方はぜひこちらからお気軽にどうぞ!カジュアルにぜひ1度お話ししましょう〜!
おまけ
PyCon TWの会場にジョブボード(会社やプロダクトの紹介を自由に書き込めるボード)があり、そこにLOVOTを描きました。私の書いたLOVOTがこちら!
上手くなりたい。。。心底思いました。。。この記事を読んで練習します!
*1:PythonのWebフレームワーク The web framework for perfectionists with deadlines | Django