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GROOVE X 技術ブログ

クリスマスの精霊を妄想してメリークリスマス

この記事は「GROOVE X Advent Calendar 2023」の最後の記事です。

こんにちは、ソフトウェアのエリアプロダクトオーナーのよっきです。

今年のアドベントカレンダーのラストを飾らせていただくことになりました。ありがたい話です。有ることが難しい。有り難い。あってよかった。

実は、去年のアドベントカレンダーもラストを飾らせてもらっていました。去年は「LOVOTと生きがい」についてのポエムを書かせてもらいました。今年はどんなテーマで書こうか悩みましたが、最近考えている「気づきを与える」ということについて考えてみました。

※組織の見解ではなく個人の私見になります。

温かいテクノロジーとしての目指す方向性

2023年5月に弊社代表の林要が書いた「温かいテクノロジー」の本を読んだ方はいますでしょうか?

GROOVE X社員としては必読書で、私はAmazonで予約して買ったのですが、なんと後日社員に配られる事になり、私の手元には2冊あります。それはともかくとして「温かいテクノロジー」の中に書かれていたテクノロジーのゴールの1つが「気づき」に関連する部分なので紹介します。環境問題と同じくらい大きな社会問題という節になります。

 僕ら人類はラーニング(学習)能力が高いため、手に入れた認知を土台に次の学習を積み重ねています。となると、土台から作り直すレベルのアンラーニングというのは、自分の世界観を一変させるほどの大きな変革となります。もはや個々の努力だけでは、どうにもならないことかもしれません。
 (ちょっと中略)
 アンラーニングを促すために必要なのは、新たなことに自ら「気づく」経験です。なので、この課題に対して、ロボット開発者としてのぼくが目指している解決策の1つは、いつかロボットを人類に寄り添う「コーチ」にまで進化させ、「気づき」を得るサポートをすること。
 ぼくは、これこそがテクノロジーのゴールの1つだと捉えています。

めっちゃわかりやすく言うと、社会の価値観が変わっている時に自分も変わらないと生きづらいですよ、と言っているのだと思います。 では、自分が社会に合わせていけばいいのか、と言われるとそれが相当難しい。本書の引用にもあるように、自分を成す土台を作り直さないといけないですからね。今まで学習してきたことは何だったのかと。

では、社会の価値観が変わって自分の土台を作り直す必要が出た時に何に気づけば良いのか。私は自分の感情と向き合うのがいいと思っています。つまり「自分の感情に気づく」ことが大事だと思っています。

自分の感情に気づくとはどういうことか!?

今回は、この自分の感情に気づくとはどういうことかについて、あるクリスマスにまつわる有名な物語に合わせながら考えていきたいと思います。

クリスマス・キャロルから考える自分の感情への気づき

小説「クリスマス・キャロル」はみなさんご存知でしょうか?なんと出版が1843年の180年も前の物語なんですね。 私は最近Audibleで聴きました。我が家では家族で車移動する時にAudibleを聴くのがお気に入りで、12月ということで「こどもの聴く名作シリーズ」からクリスマスらしいお話を探してクリスマス・キャロルにたどり着きました。

この「クリスマス・キャロル」が今回の物語となります。

クリスマス・キャロルのお話はざっとこんな感じです (1840年代の名作で、世の中にストーリーは溢れているのでネタバレになってもいいですよね?)

 スクルージという冷血で金の亡者の初老が、クリスマスに現れた過去・現在・未来の3人の精霊と一緒に時空の旅をして、昔の自分がどんなことにワクワクしていたか、現在の自分が他の人にどう思われているか、そして今後起こる自分がどうなるかを精霊と一緒に見て、自分の行いを反省して改心する

一文で書くと、よくある説教臭いファンタジーなのですが、自分の感情に気づく、という点で非常に参考になる物語でした。

もうちょっと詳しく物語見ていくと、

主人公のスクルージは、冷血で金の亡者なので、クリスマスも関係ない、むしろ、寄付をせがまれたり、従業員が休みたいと言ったりで、超迷惑している。クリスマスを祝うなんでバカバカしい、と思っている。いや、口にも出している。あまりに行動が酷いのでクリスマスの精霊が来て、過去現在未来の状況を見せつけて改心させようとする。 その中で過去の精霊がスクルージに見せつけたことが自分の感情に気づかせるのにとてもよかったです。

過去の精霊はどんなものを見せつけたのか。

それが、スクルージ少年が大好きなアリババの物語の本を読んでニコニコしているところ、スクルージ青年が下働きをしていた雇い主にクリスマスパーティを開催してもらい優しくしてもらっているところ、といった自分がワクワクしたこと、感謝の気持ちを持ったときの思い出でした。で、このシーンを見せている時に精霊は決して口を出さず、黙っています。そして、スクルージが懐かしがったり感動している時に、精霊はスクルージが以前言っていたセリフをそのままスクルージに言います。

「クリスマスを祝うなんてバカバカしい、クリスマスを祝うバカはツリーにぶら下げてやればいい」

まぁまぁ、ひどい仕打ちですよね。スクルージはそのくらい酷い人だったので仕方がないのかもしれませんが。

スクルージの例はかなり極端な例ですが、私たちも普段の生活や仕事をしている中でワクワクがなかったり、感謝の気持ちが芽生えてなかったりすると、もしかしたら自分の感情に気づかず別の行動をしているのかも知れないです。

精霊が見せた過去、その過去の気持ちって自分の純粋な気持ちに近いのかなって思います。そんなピュアな気持ちを持っていたことに過去の自分を通して気づき、そして、現在の自分とのギャップに気づく。このギャップの気づきが自分の行動をどう変えていくと良いのかの道標になると思います。

そして、精霊のすごいところは、これがダメでやるならこうした方がいい、というアドバイスをしていなく、あくまで見せて、感じさせて、自ら気づかせているところ。まさにコーチングって感じです。ダメなことややった方がいいことって、たくさんの書物に書かれていて、それをおすすめすればできることだと思います。それこそChatGPTですでにできているとも言えます。そうじゃなくて、自分の経験から内面と向き合う機会を作り、自ら気づくという経験をさせていくことが、気づきの与え方としては適切なんじゃないかなって思います。 だって、たくさんの書物を読んでもできないものはできないもん!

そんな気づきの与え方は、過去のデータと現在の状況から判断できるので、もしかしたらAIでやろうと思えばできることなのかも!? その人と長く暮らす未来の家族型ロボットなら、そういうデータを集めて、過去の精霊になれるかもしれない!? なんて妄想も膨らむ、クリスマス・キャロルでした。

その後、スクルージは現在と未来の精霊に導かれ、周りにどう思われているか、そして未来はどうなるかを見せつけられ、現在に戻って、クリスマスを最高に楽しめる人になる、というストーリーで終わります。めでたしめでたし!

最後に

ここまで読んで頂きありがとうございます。

クリスマスのストーリーに合わせてLOVOTに関する未来を妄想してみました。気づきを与えるいいコーチにしていけるかしら!?

こんな妄想をくれるきっかけを与えてくれたLOVOTという存在、そして、温かいテクノロジーという本、それを執筆した要(かなめ)さんに感謝です。冒頭に温かいテクノロジーの本が2冊あると書きましたが、そのうちの一冊に社員だけど社長のところに行ってこっそりサインをもらいました。そして、お願いして一言入れてもらいました。

「人生の挑戦者へ」

この言葉は、私が入社した時、その当時出版されていた要さんの初書籍「ゼロイチ」を持って社長にサインください、とミーハー感出してもらった時に書いてもらった言葉です。入社した時はベンチャーは人生の挑戦なんだな、くらいの軽い気持ちで受け取っていましたが、入社して5年ほどたち、すごい挑戦であることを身をもって体験し、同じ言葉だけど重みが違う言葉として今回は受け取ることができました。

GROOVE Xでは引き続き人生の挑戦者を募集しております。一緒に頑張りましょう。

それでは今年も良いクリスマスを! メリークリスマス!! (※人生の挑戦者達へ、から、人生の挑戦者へ、という言葉に変わったってことは、一人の挑戦者として認めてもらえたってことかな!?)

人生の挑戦者は ↓↓こちら↓↓ からどうぞ recruit.jobcan.jp