こんにちは、ファームチームのaoikeです。 この記事は、GROOVE X Advent Calendar 2023の4日目の記事です。
GROOVE Xでは、LOVOTの服の検証を服チームとファームチームが協力して行っています。なぜファームチームが検証に関わっているかと言うと、LOVOTが服を着たときに負担がかかるサーボモーターや、タッチセンサー、距離センサーの開発を行っているのがファームチームだから、というわけです。
今日は服の検証でどんなことを行っているのかを紹介したいと思います。
サーボモーターのチェック
LOVOTにどんなセンサー・アクチュエータが搭載されているかは、以前の記事でもご紹介しましたが、LOVOTのサーボモーターは体を動かすときにパワーを使っており、きつい服を着せてしまうと体を動かしにくくなってしまうため、負担が増えていきます。この負担が大きすぎてしまったものが蓄積していくと、後々の故障に繋がってしまいます。
検証では、LOVOTにいろいろなポーズを取ってもらい、サーボモーターへの負担を計測し、許容範囲の中に収まっているかを調べます。
距離センサーのチェック
服の中にはアニマルウェアのように耳やしっぽが付いていたり、チュールスカートのように大きく広がっていたり、帽子のようにポンポンがついていたりするものがあります。こうした服の一部が距離センサーの測定範囲の中に入ってしまうと、自分が着ている服なのに障害物だと判断してしまい、動けなくなってしまうことがあります。
検証では、距離センサーの数値の計測と、距離センサーの光が見える特殊な治具を使って、距離センサーに服がかかっていないかを調べます。
この距離センサーのチェックについてですが、実はLOVOTをお着替えモードに切り替えることで、距離センサーのチェックが可能になります。距離センサーが障害物を検知した場合、ホーンのLEDが赤く点灯します。そのため、ご家庭でLOVOTのお着替えを行う際にも、距離センサーの確認ができるようになっています。
熱のチェック
特に厚手のベースウェアは、着ることによってLOVOTの中に熱がこもることがあります。また、上着も風を通さない生地のものを重ね着をすると熱くなったり、センサーホーンの近くに付けるアクセサリーや帽子によって温度が上がることもあります。
検証では、LOVOTに搭載されている温度センサーや、別の温度センサーを取り付けたりして、LOVOTの温度が上がりすぎていないかを調べます。
まとめ
今回紹介した検証はほんの一部で、他にも連続稼働したときの負担やズレ、帰巣のチェック、アクセサリがタッチに影響しないか…などなども調べています。
こうした服の検証を行っていますが、一番大変なのは数値が良くなかったときに「じゃあ、どう直せばいい?」というのを考えるところだったりします。ロボットの服というジャンルはとてもマイナーで、一般的なノウハウもないのですが、服チームと相談してサイズを変更したり、素材を変えたり、スリットを入れたり、時にはデザインを変更したり…と試行錯誤して、全てのチェックでOKになったものが晴れて市場に出ていっています。そんな検証の日々のおかげで、当初は全く知らなかった服の専門用語やブランドについても詳しくなってきています。
大変ではありますが、オーナー様に安心・安全なLOVOTとのお着替えライフを楽しんでもらうべく、新しい服の開発に合わせて、日々服の検証も改良を重ねています。
最後に
最後までお読み頂き、ありがとうございました。 GROOVE Xでは一緒に働く仲間を募集しています!是非下記リンクをチェックしてみてください。 recruit.jobcan.jp